フルモールド鋳造法を行っているお客様から、塗型剤に関してコストダウンの要望がありました。
発泡用塗型剤は、一般にはメーカー様で原料と水を混ぜた物を販売しております。
作業工程の中で、塗型塗布前には、必ず攪拌をするため、
「原料を粉末で購入し、水を自社で混合すれば、水分の重量運搬費と混練の製造コストを減らせる」
というお客様の発想で、粉末塗型をトライしました。
しかし、既存品では発泡向けに粉末状で販売している商品が見つからず、メーカー様と相談し、砂型向けの粉末塗型にてテストを行うことになりました。
砂型向けのため、発泡素材との相性が気になりましたが、ボーメを上げる事で思っていた以上にしっかりと塗れました。
それでも、充分な密着性がなく、柔軟性も悪いため、
塗型作業中では問題が無くとも発泡型の移動や造型時に塗型が割れる心配がありました。
これらの実験を踏まえ、お客様に既存品と混ぜてのテストを行って頂きました。
結果は良好で、粉末塗型と既存塗型のブレンド品での継続使用をして頂く事となりました。
コストメリットもあり、お客様にも大変満足頂くことが出来ました。
今後もこの粉末塗型の割合をいかに増やせるか、
ブレンド品の最適な混合比をお客様と共に、トライしていきたいと考えています。
お客様のニーズに合わせた
鋳造資材の提案事例です。